本日は弊社サービス課長が千葉県野田市のとあるゴム会社様に出張修理に行かせていただきました。

機械に取付けている名板

お客様からの内容は、機械から煙が出て動かないというものでした。

機械は昭和59年の機械。37歳です。

 

 

機械カバーを開けてみてわかったのはこちら

モータに強いトルクがかかってギヤードモータの歯が飛んでいる音がしますね。

まずはモータの交換を行います。

これで異音はなくなりました。症状の煙は、おそらくモータ中のブレーキオイルが高温で気化して起こったものでしょう。

 

交換前のモータ横の端子ボックスを開けた写真がこちら。

被覆がはがれた配線

緑の線を見ていただくとわかりますが、被覆がはがれています。37年も経つとこのように危険な状態になりやすいのですね。

 

すり減った刃物

次になぜ高トルク状態になったのかを探ります。

下刃を見ていただくとわかるのですが、左右の刃が上刃に強く当たりすり減っていました。

刃合わせを独自に行うと上下刃に過剰な力がかかり、モータにも過負荷がかかりやすくなります。さらに、シヤー角(下刃に対する上刃の斜め角度)がメーカー設定の半分になっていることがわかりました。これも独自合わせでよく起こっている現象です。

今回の原因は、これらの状態が続くことで、モータが高負荷に耐えられなくなり発生したと推察されます。

 

刃合わせを適切に行った後、ほかにも不具合がないか調べます。

まず、オイルホースの脱落が見つかりました。機械油がこの管を通り、回転部に伝わることで焼き付きを抑えているのですが、この管が取れていました。これは新規に取り付けました。

長年ご愛顧いただいている機械によくみられる現象です。

これで焼き付きが抑えられます。

 

配線が剥き出しになった電源コード

最後にかなり危ない箇所発見。

電源コードの被覆が剥がれ、中の配線がむき出しになっていました。中の緑、赤、白配線までむき出しになってしまうと、感電して最悪命の危険があります。

これも交換して、今回の修理は無事終了しました。

 

  今日のポイント

1.自社で刃合わせをする場合、シヤー角と上下刃の隙間調整に最大の注意を払う。

  難しいと感じる場合はぜひお気軽に弊社をお呼びください。

2.オイルホースが取れていないか、定期的に扉を開ける。

  給油されない場合、機械が焼き付き修理不能な状態になります。

3.床にコードを這わせる場合、被覆が剥がれないように細心の注意を払う。

  最悪感電して死に至ります。

 

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writer:荻野真也

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